【初心者向け】IELTS試験のための事前準備と効果的な勉強法&攻略のコツをパート別に徹底解説

※本サイトには広告・プロモーションが含まれています。

本記事は次のような疑問、悩みをお持ちの方におすすめです。

・初めてのIELTS試験受験を検討している
・IELTSを受験したいが何から始めればいいか分からない
・IELTS初心者におすすめの勉強法を知りたい

さて今回は、英語圏への留学や進学、移住に必要となる英語力の証明として有効な英語試験として知られているIELTS(アイエルツ)を初めて受験する方に向けて、IELTS経験者の私が実践して効果を感じた勉強法や試験攻略のコツをシェアしたいと思います。

世界共通テストとして知られるTOEICと同様にIELTS(アイエルツ)は140カ国以上と世界的にも認められている英語試験です。

最近では日本の大学や企業でもこのIELTS(アイエルツ)のスコアを求めるところもちらほらありますが、もともとは海外で必要とされることが多い英語試験のため、国内のみの英検よりスコアを取るのが難しいとも言われています。

そのため英語初心者レベルでIELTS(アイエルツ)なんてハードルが高いと思われがちですが、初心者でも土台となる基礎英語をしっかり固めて、出題形式や解答スタイルを理解した上で攻略のコツさえ掴めば中級レベル(5.0〜6.0)のスコアは確実に狙えます!!

なぜなら英語初心者レベルから英語学習を始めた私でも、独学でIELTSを勉強して中級スコア6.0(スコアについては後述)を試験勉強開始から5ヶ月で達成できたからです。

本記事では、初めてIELTS試験を受ける方にぜひおすすめしたい効率的な勉強法や注意することなどパート別にまとめているので、ぜひ参考にしてみてくださいね(*´꒳`*)

本記事で分かること
  • IELTSの概要(試験の種類、セクション、スコアなど)
  • IELTSの勉強を本格的に始める前にすべきこと
  • 初心者におすすめの効果的なIELTSの勉強法&攻略のコツ
YuKi

IELTS試験については既に知ってる!という方は、目次から勉強法まですっ飛ばしてくださいね

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目次

IELTS(アイエルツ)について

IELTSの概要

IELTS(International English Language Testing System)とは、アメリカ、オーストラリア、ニュージーランド、カナダ、およびイギリスを含む英語圏の国に留学、就労、移住を希望する人々の英語力を測定する英語試験のことです。

国によりますが特に海外での進学、移民のための永住権や就労ビザの申請条件の一つとして、英語力を証明するためにIELTSのバンドスコアが求められることが多いです。

IELTS試験のタイプ/種類

IELTS試験には以下の2種類があり、どちらかを選んで受験する形になります。

・Academic(アカデミック)

海外の大学や大学院への進学のために入学基準に達しているかを評価するために必要とされる

→ 学術的な場面や会話、専門性のある英語力にフォーカスを当てた設問が多い

・General Training(ジェネラルトレーニング)

海外での就職や海外移住のビザ申請のための英語力を測るために必要とされる

→ 日常生活や仕事場などの場面や会話を想定した設問が多い

上記2種類の試験内容の違いとしてはライティングとリーディングの設問が異なるだけですが、教材が違うのはもちろんのこと、スコアを取るための正答率も異なるなど同じIELTSでも別物。

IELTSのセクションとバンドスコア

【セクション】

IELTSのセクションは以下のような英語4技能の構成になります。

  • リスニング (30分)・・・40問
  • リーディング(60分)・・・40問
  • ライティング(60分)・・・タスク1,2
  • スピーキング(11〜14分)・・・パート1,2,3

【バンドスコア】

IELTSのバンドスコアは1から9までの段階評価となり最低が1で0.5刻みでスコアが示されます。

各セクションごとに個別のスコアは示されますが、それらを合わせて平均を取った数字がIELTSの総合バンドスコア(オーバーオール)となります

参考までにIELTSのバンドスコアをTOEFL、TOEIC、CEFR、英検の各スコアに置き換えると次のようになります。(※CEFRはヨーロッパを中心に世界中で活用されている英語試験の一つ)

IELTSTOEFL iBT(R)TOEIC(R)CEFR英検
9.0120C2
8.5115〜119C2
8.0110〜114C1
7.5102〜109 970〜990C1
7.094〜101870〜970C11級
6.579〜93820〜870B21級
6.060〜78740〜820B2準1級
5.546〜59600〜740B2準1級
5.035〜45550〜600B12級
4.532〜34500〜550B12級
4.031450〜490B1準2級

IELTSのスコアの有効期間は試験結果を受けてから2年間となるため、2年以上経過しているスコアは資格として無効となります。またビザ申請にバンドスコアが必要な場合、期限切れのバンドスコアの記入は虚偽の申告などと見做される可能性もあるため注意しましょう

※試験結果の再発行も2年以内となります。

その他、試験日程や会場など詳しい情報については下記公式サイトから確認お願いします。

>>>IELTS 公式サイトはこちら

IELTSの勉強を本格的に始める前にすべきこと

現在の英語力の把握(オンラインの英語力測定テストなど)

IELTS試験の学習を本格的に開始する前に、まずは自分の現状の英語レベルを知ることが大切です。

特に初心者の方は自分の得意不得意は把握していても、自分の弱い部分を分析できていないため何から勉強すればいいかわからないとなりやすいです。

英語レベルを知る方法としては、オンラインの英語力測定や模擬試験を受けるのがおすすめ。

有料と無料がありますが、あくまで現状のレベル感が掴めればいいので個人的には学習開始前なら無料のもので十分かなと思います。

おすすめの無料オンライン英語力測定テスト
  • Oxford Online english…リスニング、語彙、リーディング、文法の4技能が別々に測定
  • KAPLAN…リスニング、リーディング、文法の3技能から総合的に測定
  • EF SET…リスニング、リーディング、文法、語彙の4技能からIELTSのスコアレベルで測定

KAPLANでは以下のように結果が表示され、自分のレベルが全体のどの位置なのかわかります。

画像引用元: KAPLAN
画像引用元: KAPLAN

実際に上記の3サイトで全て測定したところ、どの結果もほぼ同じレベルだったので測定の正確性はどれも高いと感じました!他にも無料で英語力が測定できるサイトはいくつもあるのでチェックしてみましょう。

本番までの学習計画を立てる

目標スコアの設定

現状の英語レベルが確認できたら、次に目標スコアを決めましょう。

IELTSを受験する方のほとんどが就職や海外進学、移住のビザ申請など必要なスコアが指定されている場合が多いので、要求されているスコアの一段階上のスコアを目標スコアに設定しましょう。

受験日の決定

次に、はっきりとした受験日を決めましょう。

先述しましたがIELTSのバンドスコアの有効期限は結果を受けてから2年間となるので、必要になる時点から逆算してかつ余裕を持った日程での受験をおすすめします。

※IELTS試験にはペーパー版とコンピューター版があり、結果公開までにかかる時間が異なります。公式サイトでペーパー版は試験の13日後、コンピューター版は試験の3〜5日後とされています。

学習計画を決める

一般的に、英語初心者がIELTSのバンドスコア6.0を取得するには約400〜600時間の勉強が必要だと言われています。

上記の勉強時間を参考にすれば、一日に必要な勉強時間の目安が分かるので学習計画も立てやすいです。

例)初心者レベルから6ヶ月後にバンドスコア6.0を目指す場合

600時間÷6ヶ月÷30日=一日3.3時間

一日の勉強時間、基礎学習に割く時間、セクションごとへの時間配分など全てが予定通りとはいかないにしても、具体的な時間や勉強方法など全体的な計画を立てておくことで学習意欲も高めやすいです。

学習計画の例・・・

  • 平日は最低2時間、休日は最低4時間勉強をする
  • IELTS用の単語集から毎日新しい単語を10個ずつ覚える
  • 一日に2セクションずつ勉強する
  • 週2は問題集だけ解く日を作る
  • 週末はオンライン英会話のレッスンを受ける
  • 月に2回はIELTSの過去問に本番形式で挑む(時間を測るなど)

勉強が習慣化してきたら勉強時間や暗記する単語数を増やしたり、〇〇の参考書を○ページずつ進めるなどより具体的な学習計画に更新していくと勉強ペースもグンと上がります。

YuKi

勉強習慣がないと初めの数週間はしんどいけど設定時間より短くても、毎日の継続を目標に踏ん張れば3週間くらいで自然と勉強習慣が身についてくるよ!

英語の基礎固めに取り組む

初心者でもIELTSで目標スコアを目指せる!!というのは目標スコアを達成できた私自身の経験からも断言できますが、やはりIELTSに限らず試験には土台となる最低限の基礎が必要です。

英語力の基礎とは
  • 中学レベルの英文法(be動詞/ 一般動詞/ 疑問文/ 否定文/ 命令文/ 疑問詞/ 単数,三人称/ 現在,過去,未来形/ 現在,過去,未来進行形/ 助動詞/ 仮定法/…etc)
  • 中学レベルの基礎単語(主語となる代名詞/ 月日/ 曜日/ 時間/ 頻出動詞…go,come,wait,eat…etc)
  • 基本の5文型(SVOCのパターンを理解)
  • 品詞の理解(名詞/代名詞/動詞/形容詞/副詞/助動詞/前置詞/冠詞)

これらの基礎を80%くらい理解できていれば、ようやくIELTSに向けた試験勉強を始めるスタート地点に立てるというイメージです。

「基礎なんてなんとかなる」といきなりIELTS試験対策の参考書で勉強を始めるのは絶対おすすめしません。基礎がないと分からない単語や文法を調べることに予想以上に手を取られるので時間がもったいないです。

IELTS試験を受ける!となればすぐにでもIELTS試験対策の参考書を使いたくなる気持ちは痛いほどわかりますが、中学生レベルの英語に自信がない方は、ひとまずグッと堪えてまずは基礎学習から始めましょう。

焦りは禁物!自分に合わないレベルから始めると学習モチベも下がりやすいので、初めの数週間はただただ学習の継続と基礎力の定着に集中しましょう。

アプリ活用も基礎学習に効果的!無料で学べるおすすめアプリは以下の記事をご参照ください☺︎

英語の基礎力向上におすすめの参考書はこちら。私自身も中学レベルの文法やり直しに使用していましたが、初心者向けの噛み砕かれた説明で非常に使いやすかったのでぜひ参考にしてみてくださいね☺︎

【超初級レベルの方】

こちらの2冊は中学英語も理解できているか自信がないという方向けです。

初心者であればとにかく頻出するような簡単な英単語は丸暗記してしまう方が早いので私も愛用していた幅広い英単語がカバーできる単語帳人気No1のが使いやすいです。

こちらは一応大学入試を目指す高校生向けなので簡単なレベルから難しいレベルまで英単語が豊富なことが魅力的ですが、簡単な英単語ばかりが充実してる単語帳がいいという方であればも◎

そして英文法の基礎の土台作りにぴったりのは、シンプルで分かりやすい解説と、まずは文法の全体像を理解して徐々に英文法のルールを覚えていくという学習の流れで特にこれから英語学習を始める方や基礎文法をやり直したい方が使いやすい優しめの参考書です。

以下の参考書も中学高校3年間のやり直し英語のための文法参考書としてマルッと復習できるのでオススメ。カラー版で見やすくCD付きで正しい発音の確認が同時にできるのも嬉しいポイントです。

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初心者におすすめの効果的なIELTSの勉強法&攻略のコツ【セクション別】

リスニングの勉強法&攻略のコツ

IELTSのリスニング試験は以下の4つセクションで制限時間30分、計40問が用意されています。

セクション1: 2人だけで行われる簡単な日常会話

セクション2: 日常トピックのモノローグ(機内や構内アナウンスなど)

セクション3: 最大4人によるアカデミックな会話(グループ議論など)

セクション4: 学術的テーマに関するモノローグ(大学の講義など)

セクション1から徐々に難易度が上がっていく構成となっています。

リスニングの勉強法

リスニングに必要なスキル
  1. 発音記号の理解
  2. 正しい音を聞き取る力
  3. 英語特有の抑揚のある音のリズムへの慣れ
  4. スピードへの慣れ

上記のスキルを意識して学習を進めると、リスニング試験において重要である会話の正しい理解から正しい解答を導き出せるようになります。

初心者向けのリスニング勉強法の第一ステップとしては、英語を聞くことにいかに慣れるかということ。一語一句聞き取るというよりは、要点を掴み全体的な会話を理解することを目指しましょう。

【初心者におすすめのリスニング勉強法】

  1. 英語のポッドキャストやラジオ、YouTubeの海外コンテンツの聞き流し
  2. IELTS試験対策用のリスニング問題を解く(オンラインの無料問題でもok)
  3. TEDなど字幕確認できるコンテンツを活用して、ディクテーション(聞いた英語の書き取り)練習

例えば普段から通勤通学で聞いてる音楽の代わりに、英語のトークショーやニュースを聞くようにするだけでもリスニング力の向上に効果があります。(洋楽は英語よりメロディーに意識が向きやすいので△)

ちなみに私が活用していたのは無料で使える英語ラジオアプリの『English Radio – IELTS TOEFL』ですが海外ラジオが聴ける無料アプリは他にもたくさんあるので色々試してみるといいですよ。

英語ラジオ - アイエルツ トーフル

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また聞いた英語を一言一句そのまま書き取るディクテーションは、リスニングのみならず英語学習全般としてかなり英語力向上の効果を期待できると言われている勉強法の一つ。

慣れるまでは一度で聞き取れず繰り返し聞くことになるためもどかしいですが、ネイティブな会話で使われる表現や日本人が苦手とされる前置詞の使い方など、他の単語との組み合わせ(つながり)や音で感覚的に身につきやすいので初心者にもおすすめです。

リスニング試験攻略のコツ

【リスニング試験攻略のコツ】

  1. イギリス英語の発音に慣れる
  2. 先読みで会話テーマを予測
  3. 要点を抑えて短いワードでメモする(カタカナでもok)
  4. IELTS特有の問題、解答形式に慣れておく
  5. 数字の聞き取り、スペルを徹底しておく
  6. 単数形と複数形の間違いに注意

特にIELTS試験はイギリス発祥ということもあり、リスニング試験では高確率でセクション中の一つはイギリス英語のアクセントで出題されている印象が強いため、イギリス英語にも慣れておくに越したことはありません。

私の場合は、先読みで問題に目を通したときにリスニング中でも問題に意識が向くように、答えの鍵となる部分(場所を聞かれている場合なら”Where”人を聞かれているなら”Who”など)に○印をつけるなど自分なりのやり方をある程度決めて、普段から過去問などで実践するようにしていました。

IELTS公式の問題集をこなしていくうちに、自分がやりがちな間違いや苦手とする問題形式なども見えてきます。上記に挙げたコツを押さえつつ、自分の弱い部分を潰していくイメージで勉強すると自然に自分なりの攻略法も掴めますよ。

リーディングの勉強法&攻略のコツ

IELTSのリーディング試験はアカデミックとジェネラルトレーニングで問題内容が異なるものの、どちらも3つのセクションで長文が一つずつ、制限時間60分、計40問が用意されています。

長文のテーマは雑誌や新聞、本の一部を抜粋した内容が中心で、読解力を測るテストとなっています。

リーディングの勉強法

リディングに必要なスキル
  • 文章を読み進めるスピード(スキミング、スキャニング)
  • 瞬発的に要点を掴む力
  • 語彙力
  • 幅広い文法の理解
  • 推測力(文脈から展開を予想)
  • 記憶力(文章の全体的な流れを覚えておく)

リーディングでは上記のように非常に幅広いスキルが必要になるため、リーディング試験だけで総合的な英語力の有無は判断できるとも言われています。

必要なスキルは多い反面、語彙力や文法の知識などの基礎力、読むスピードや主旨の把握など独学でも鍛えやすく、数をこなせば得られるスキルが多いこともリーディングセクションの特徴

【初心者におすすめのリーディング勉強法】

  • 英語で書かれた記事や短編ストーリーを読む
  • オンラインの無料リーディング問題を読解する
  • IELTS公式の問題集を解く
  • IELTS試験向けの単語集で単語を徹底的に暗記

まずはリーディングの軸となる「読む」ということに慣れる必要があるため、とにかくたくさん読むことが第一ステップです。

長編小説のようにただただ長い文章ではなく、ニュースのまとめ記事や雑誌のような定められたテーマで要点を押さえてまとめられている程よい長さのコンテンツがおすすめ。

読むことに慣れてきたら、次は速読を意識しながら要点を掴み文章の主旨(書き手の考え)の理解力も上げつつ、無料のリーディング問題やIELTSの公式問題集を活用して実践練習を重ねましょう。

そしてIELTS試験に向けた語彙を増やすために使う単語集は、必ず下記のようなIELTS試験対策用の単語集を使うことがポイント!(※基礎学習として覚える中学レベルの単語はどれでもok)

IELTSのための単語暗記に私が使用していたのはこちらの『実践IELTS英単語3500』。音声ダウンロード対応、類義語や反意語、発音を間違いやすい単語にマークが付けられていてページ全体も見やすく、目標バンドスコアごとに重要単語がまとめられているため勉強しやすいです。

IELTS対策用の単語集や参考書には単語や文法に加え、IELTS試験のひっかけ問題に使われやすい同義語や類義語、パラフレーズ(言い換えの表現)なども関連で解説されているものが多いので、一冊で効率良く単語や文法を学ぶことができます。

パラフレーズとは

同じ意味のフレーズや単語で言い換えたり、文章を似た意味の構文で置き換えたりすること

例)・I had a conversation with Sara regarding the meeting.

   →I talked to Sara about the meeting.

  ・You should make a reservation for the room.

   →You should book the room.

  ・reduce a price → discount(割引)

  ・bill → payment(支払う/支払い)

  ・important → essential(大切な/不可欠な)

他にもIELTS試験対策向けの学習アプリでは無料で利用できるリーディング問題もあるので、アプリの活用もおすすめの勉強法の一つです。

IELTS試験対策向けのおすすめ学習アプリは以下の記事で紹介してますのでご参考までに☺︎

リーディング試験攻略のコツ

【リーディング試験攻略のコツ】

  1. スキミング、スキャニングの練習を徹底する
  2. 先読みをしてキーワードを素早く見つける
  3. 文字数や選択数などの解答方法に印をつける
  4. 出題傾向、問題形式、解答形式を把握して慣れておく
  5. IELTS試験の過去問は時間を測って行う
スキミングとスキャニングとは

・スキミング…英文全体の流れ、要旨を掴むために、要点をすくいながら斜め読みのようにすばやく文章を読むこと

・スキャニング…特定の情報をピックアップするために拾い読みするように文章にざっと目を通すこと

リーディング試験攻略のコツとしては、多読、速読の練習を繰り返し、解答につながるキーワードをいち早く見つけることです。

日本語でも本を読む習慣がない人にとって英語の長文を読み慣れるまで少し時間はかかるものの、スキミングとスキャニングは文章を読む時間を大幅に短縮できるので初心者こそしっかり身につけておきたいスキルです。

問題文にある解答文字数(○文字以下)や選択数(1つのみ/ 複数)、文中のキーワードなど何度も読み返して確認しなくていいようにそれらに○印をつけておくのも攻略のコツ。

リーディング試験の解答形式については、大きく分けて以下のような種類があります。

  • 選択肢問題… 与えられた選択肢の中から指定された数の答えを選ぶ
  • 穴埋め問題… 指定の文字数以内の単語で答える
  • 情報識別問題... 「TRUE(一致)」「FALSE(間違い)」「NOT GIVEN(文中に答えがない)」のいずれかを選ぶ

なかでもIELTS特有の解答形式である情報識別問題は、本文の内容に一致するかどうかというシンプルな問題なので難易度は低めですが、「NOT GIVEN」という他試験にない選択肢があるため公式問題集などで慣れておきましょう。

オンラインで無料のサンプル問題もありますが、本番形式の問題が載っているIELTS公式かIELTS機関公認の問題集の方が本番レベルの難易度に近いため、値段は少し高いですが最低でも一冊は繰り返し解いておくことをおすすめします。(※できれば一番初めは直近で発売されたものを購入し、さらに問題に挑戦したいなら一つ前のものに遡っていくといいです)

IELTS公式問題集のアカデミック18↓

IELTS公式問題集のジェネラルトレーニング18↓

IELTSブリティッシュカウンシル公認のアカデミック(日本語解説あり)↓

ライティングの勉強法&攻略のコツ

IELTSのライティング試験はリーディング同様、アカデミックとジェネラルトレーニングでタスク内容が異なるものの、どちらも時間制限60分で150語と250語の二つのライティングタスクが用意されています。

【アカデミック】

タスク1:グラフ、表や図など視覚的な情報についての記述(20分150語以上)

タスク2:難易度がタスク1より高く、学術的な視点や議論、問題についての記述(40分250語以上)

【ジェネラルトレーニング】

タスク1:提示される状況(招待状/ 苦情/ 謝罪など)に合わせた手紙形式での記述(20分150語以上)

タスク2:抽象的な質問に対する意見を論理的に述べるエッセイ形式での記述(40分250語以上)

各タスクにかける時間は自由ですが、どちらもタスク2の方が文字数も多くスコア配分も多いため、タスク1より2の方にかける時間を多めに意識しておく方が気持ち的にも余裕を持ちやすいです。

ライティングの勉強法

ライティングに必要なスキル
  • 語彙力
  • 正しい文法の理解
  • 接続詞や句読点を使いこなす
  • フォーマル/ インフォーマルのフレーズや言い回しのレパートリー
  • 文章の構成力(アウトライン作成など)

ライティングで一番重要なことは論点を押さえながらいかに文章の組み立てがしっかりできるかどうかです。

単語や文法など知識は多ければ多いほどいいですが、ライティング試験ではいくら文法や単語が使えても、論点がずれていたり文章の構成がぐちゃぐちゃではスコアを取り逃しやすいです。

IELTSのライティング試験では、文字数の不足で減点はあっても多さで加点されることはなく、また主張の正誤でスコアが左右されることは一切ありません。

IELTS試験全セクションに共通することですが当然ながら、単数複数形の間違い、スペルの誤りは必ず減点の対象になります。

そのため文法に使われる単語も含め、単語は正しいスペルを徹底し、過去問など問題集の答え合わせでもスペルや単数複数形に間違いがないか必ず確認しましょう。

【初心者におすすめのライティング勉強法】

  1. 毎日短い日記を書く
  2. 他の人が書いた英語エッセイを読み、エッセイに使える語彙を増やす
  3. 身近な社会問題や賛否のあるトピックでエッセイを書く
  4. 構成(導入→本論→結論)について学ぶ

ライティングはとにかく数をこなすことでしか上手な文章を書けるようにはなりません。

初心者であればまずはIELTS試験問題集の模範解答や他の人が書いたライティング試験のエッセイなど、ネット上でいくらでも拾えるのでそれらを読むことから始めましょう。

既に仕上がっているエッセイを読めば、よく使われている便利なフレーズエッセイならではの接続詞(フォーマル)、全体的な文章の構成や締め方まで一通り基本を学ぶことができます。

文章を丸暗記するのではなく、あくまでエッセイで使いやすそうな言い回しやフレーズを覚えて語彙や表現のレパートリーを増やすということ

さてここまで終わったらさっそく書く練習をしていきます。いきなりエッセイを書いてもいいですが、ハードルが高いと感じる人は毎日短めの文章(箇条書きは×)で日記を始め習慣化することでまずは「文章を書くこと」に慣れましょう。

エッセイの練習をする時は、まず意見やアイデア出しを行い、文章の構成を決めてから書き始めるようにしましょう。(おもむろに書き出すと途中で迷子になってしまいやすいので×)

トピックはなるべく身近な社会問題や賛否両論のあるテーマを選び、ある程度のペースで書けるようになってきたら定期的に文字数を数えたり時間を測って、より本番に近い条件で練習を続けましょう。

こちらの『50トピックでトレーニング』はディスカッションについて学べる本ですが、ビジネス寄りのフォーマルな単語やフレーズも多用されていることからエッセイに使えるような言い回しもあり、トピック選びの参考としてもおすすめです。

ライティング試験攻略のコツ

【ライティング試験攻略のコツ】

  1. 途中段階、最終の見直しを徹底する
  2. むやみに難しい単語、文法を使わない
  3. 文章の長さや複雑さではなく、一貫性を重視する
  4. 同じ単語、フレーズを繰り返し使わない
  5. IELTSライティングの添削サービスを活用

ケアレスミスを一番犯しやすいのがライティング試験。というのも短い単語で解答するリーディングやリスニングに比べ、長文のためミスを見逃しやすく、構成や書く内容などに意識が持っていかれがちだから。

最後に見直す時間を確保するためにも常に時間を意識して、なるべく一文書き終えるたびにミスがないか確認しながら進めることでケアレスミスを確実に減らすことができます。

残念ながらライティングは正解が一つでないことから、書き慣れることはあっても自分で採点ができないため、フレーズや文法の使い方に間違いがあっても気づかず、自分のレベル感も分からないまま闇雲に練習しがち。

そのため独学でIELTS試験に初挑戦する方は、ライティング添削サービスやオンラインのIELTS講座を上手く活用することで、正された間違いから強化すべき部分やこれからの対策も見えてくるので書き慣れてきたら利用を検討してみるのがおすすめ。

私自身も本番までの間に2,3回添削サービスを利用しましたが、ケアレスミスへの意識が高まり文法の使い方の間違いにも気付かせてもらえたことが最終的に目標スコア達成につながったと思います。

添削専門サービスであれば1回から、IELTS講座であれば独学が難しいライティングとスピーキングのみのコースや4技能全てのコースなど提供されているプランはさまざまです

コスパ良く学びたい方にはIELTS試験対策特化のマンツーマンオンライン英会話サービスmytutorもおすすめ。ご参考までにどうぞ☺︎

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スピーキングの勉強法&攻略のコツ

IELTSのスピーキング試験は11〜14分で認定試験官とのマンツーマンでディスカッション形式で行われます。(※アカデミック、ジェネラルトレーニング共通)

面接のようなフォーマルな雰囲気ではなく実生活の会話のようなスタンスで行われるスピーキング試験では、以下の3つのパートが用意されています。

パート1:インタビュー形式で自身または家族など身近なことに関する質問

パート2:渡されたタスクカードに記載された特定のテーマについてのスピーチ(鉛筆とメモ用紙が渡され準備時間1分間→1〜2分間のスピーチ→試験官から1〜2個の質問)

パート3:パート2と同じテーマで試験官からの質問に沿ってパート2より長めのディスカッションを行う

出題されるトピックの傾向としては、家族や知人との印象に残っているエピソードなど身近なものから時事、トレンドに関することなど世間話レベルの比較的簡単に答えられるものが多いです。

試験を受ける時期によって、季節のイベントごと(お正月、クリスマスなど)がテーマとなったり、好きな食べ物や好きな場所、好きな音楽やアーティスト、趣味など良くも悪くも身近なことの全てがテーマになり得るということです。

スピーキングの勉強法

スピーキングに必要なスキル
  • リスニング力
  • 正しい発音、発音方法の理解
  • 基礎的な文法と語彙力
  • 話すテンポや抑揚の感覚
  • 言いたいことを素早く英文にする瞬発力
  • ミスを恐れず堂々と話す力

トピックは予測不可能で初心者にハードルが高く見えますが、専門的なトピックがなく難しい知識や単語も必要ないので、トピックを狙った勉強よりまず簡単な英語を正しく話す力を鍛えることで確実にスコアを取りやすいのもスピーキング試験の特徴です。

【初心者におすすめのスピーキング勉強法】

  1. 発音記号を学び、一語一語の正しい発音を覚える
  2. 会話に便利な単語やフレーズを覚える
  3. 言いたいことを瞬時に英文にする練習
  4. 英文の音読とシャドーイング
  5. 自身の行動や考え、言いたいことを英語で考える癖をつける
  6. オンライン英会話を活用する

まずスピーキングにはリスニング力が必須となるため、スピーキング学習前にリスニングを勉強、もしくは並行して勉強する、いずれにせよリスニングとスピーキングはセットで学習するのが理想的です。

試験はあくまで試験官とのマンツーマン形式で行われるため、肝心の部分である相手の英語が理解できなければ元も子もありません。

リスニング力が定着してきたら、参考書やネット上の英会話フレーズ集/単語帳から日常的なトピックに使えそうなフレーズや単語をピックアップして「使い方の理解→音読→暗記」を繰り返し、身近なことで英文を作る練習をしましょう。

続いてスピーキング練習において外せない勉強法が「音読」と「シャドーイング」です。

音読は書かれた英文をそのまま口に出して読むこと。シャドーイングは普通の音読とは違い、リスニングしながら聞こえた音声を後に続けてそのまま反復して音読する方法です。

初心者は参考書などに書かれている英文を繰り返し音読することから始め、発音することに慣れてきたらシャドーイングを始めましょう。

そしてアウトプットに圧倒的に効果的なのが「オンライン英会話」です。(※簡単な英語が組み立てられるレベルになってからの利用がおすすめ)

初心者のスピーキング独学のデメリットでもあるのが、ライティングと同様に答え合わせができないため間違いに気付けないこと。このデメリットを解消してくれるのがオンライン英会話です。

最近では1レッスン数百円〜月1万円以内で受講できるサービスも多いので、短期集中型で1〜2ヶ月利用するだけでも独学より確実にスピーキング力を鍛えることができますよ。

【月額1万円以下で受講可能なオンライン英会話】

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他にも日常的に自分の行動や考えを英作文することを癖づけたり、リスニング同様に英語で日記をつけるなどちょっとしたことでも小さな積み重ねが着実に英語力向上につながります!

スピーキング試験攻略のコツ

【スピーキング試験攻略のコツ】

  • 使い慣れている単語や文法で答える
  • 同じ単語や言い回しを繰り返し使わない
  • スピードではなく会話のテンポや抑揚に気をつける
  • 間を繋ぐための言い回しを覚える
  • YesやNoだけでなく話を広げるような答え方を心がける

スピーキング試験の採点基準は「流暢さと一貫性」「語彙力」「文法と文法の複雑さ」「発音」となります。

勘違いされがちですが「流暢さと一貫性」はネイティブのようなペラペラさを表すのではなく状況に応じたフレーズや単語の使いこなしができているかどうかということ。

日常会話レベルのスピーキング力がある場合は、難しい単語や複雑な文法を使ってハイスコアを目指すといいですが、初心者は中高生レベルの文法や単語を正しく使いこなすことを目指す方が無難にスコアを取りやすいです。

使い慣れない単語や文法を使うと文章の組み立てに時間がとられるだけでなく、話している間に何を言いたかったのか迷子になり、これといった受け答えができないまま時間切れになる可能性もあるため無理に複雑な文章にしないことが攻略のコツ。

とはいえ同じ単語やフレーズを繰り返し使うことは「知識の少なさ」をアピールしてるようなもの。可能な限り中高生レベルの幅広い単語や使いこなせる文法の種類を増やしておくことは必須!

ちなみに初心者レベルの私がスピーキング試験のためだけに勉強したのが、相槌や間を繋ぐ「filler(つなぎ言葉)」。正直これを勉強しておいたことで本番試験でかなり助けられたと感じています。

というのも例えば試験官から質問されたことに対しすぐ考えが出てこなかったり文章の組み立てに時間が必要な時に、黙り込んで”シーン”と何十秒も経つより、”Oh, that’s an interesting question.(興味深い質問ですね)”や”This is something I’ve never thought about.(今まで考えたことがないことですね)”や”Let me see…(そうですねぇ…)”などとつなぎ言葉を使うだけで会話の印象がガラッと変わります。

つなぎ言葉は採点基準にある「流暢さ」としての評価につながる可能性も十分あり、会話の雰囲気を和らげる以外にも、質問を理解した上で考えているということのアピールにもなるので、覚えておくと強い武器になります。(黙り込むと質問の意味を理解していないとも受け取られかねません)

なにはともあれスピーキング試験採点の軸は、試験官に言いたいことが正しく伝わり会話として成立しているかどうか。ネイティブ感を意識したり会話に一捻り入れるのは二の次にして、正しい発音やテンポ感、会話の抑揚などスピーキングの原点から学ぶことが攻略への第一歩です。

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まとめ

さて今回は初心者向けのIELTSおすすめ勉強法と試験攻略のコツについてシェアしてきましたがいかがだったでしょうか?

初心者向けIELTS試験勉強法&攻略のコツまとめ
  • 初心者でも基礎英語力を鍛えて試験対策をすればバンドスコア6.0は目指せる
  • リスニング試験のポイント「とにかく英語を聞き慣れる」
  • リーディング試験のポイント「スキミング、スキャニングのスキルを極める」
  • ライティング試験のポイント「他人のエッセイを読み、英文作成を徹底的に行う」
  • スピーキング試験のポイント「ネイティブ風に捉われず、正しい英語で話す練習をする」
  • IELTS試験対策用の参考書や公式問題集で問題形式と解答形式に慣れておく
  • 独学では難しいパートはオンラインサービスを上手く活用する

IELTS試験で目標スコアを取ることは決して簡単ではありません。しかし初心者でも正しい勉強法でコツコツと努力を継続することで確実にスキルアップができ目標スコアに一歩ずつ近づくことは間違いありません。

時には息抜きもしながら目標スコアに向かって走りましょう!

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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