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本記事は次のような疑問、悩みをお持ちの方におすすめです。
・初めてのIELTS試験受験を検討している
・初級からせめて中級(5.0〜6.0)までスコアを上げたい
・初心者が気をつけるべきポイントは?
・よくあるミスを回避するための対策を知りたい
さて今回は、IELTS試験で初心者がやりがちなミスをいくつかピックアップしてみたのでそれぞれ対策法について解説していきたいと思います。
ちなみに私自身は初心者レベルから目標スコアだった6.0を達成するまで、6ヶ月間試験対策を行なっていました。
初めの1ヶ月間はとにかく基礎のみ、いわゆる本格的な試験対策は2ヶ月目以降、そのなかでIELTS試験でよくあるミスをなるべく減らすために私が試験対策の一環として意識的に行なっていたことがいくつかあります。
というわけで本記事では、私が実際に行って効果を感じたミスを防ぐ対策をセクションごとに分かりやすくまとめていますので、これからIELTSに初挑戦する方の参考になれば嬉しいです(*´꒳`*)
- 【セクション別】IELTS試験で特に初心者がやりがちなミス
- ミスを回避するために今すぐ始められる対策
初心者かつ独学でのIELTS試験におすすめの勉強法や攻略法はこちらの記事にマルっとまとめています☺︎
【リスニング】やりがちなミスとその対策法
リスニング試験で初心者がやりがちなミスには次のようなものがあります。
- 先読みをしない
- 音声についていけない/ 重要なキーワードを聞き逃してしまう
- メモから答えを探すのに時間がかかりすぎる
- 解答のスペルミス
- 解答形式の間違い
IELTS試験のリスニングのための学習で何から始めたらいいか分からない人は、下記の「実践IELTS技能別問題集 リスニング」が取っ掛かり本としておすすめです。
IELTS試験対策にはスキマ時間のアプリ学習も効果的!おすすめアプリは以下の記事をご参照ください↓
①先読みしない
IELTSリスニングとリーディング試験において、「先読み」することは非常に重要なポイントとなります。
音声が流れる前に問題を先読みすることで、会話のトピックやどんなキーワードに注目すべきかがなんとなく予測できるので、先読みするのとしないのでは問題を解くスピードに大きく影響します。
ただ先読みする時間は音声が始まるまでの間だけ。練習ではできていたのにいざ本番だと緊張と焦りから上手く先読みができず、解答につながるキーワードをうまくピックアップできなかったというのは初心者がやりがちなミスの一つ。
【対策法】
先読みがしっかりできるようにするためには、設問で「何を聞かれているのか」という意図をいかに素早く理解するかが鍵となります。
リスニング試験と聞くと、いかに正しく聞き取れるかというリスニング力だけにフォーカスしがちですが、設問をしっかり理解する読解力も同じくらい重要です。
対策としては事前の試験対策で先読みの練習を徹底しておくこと。
- 設問中の When(日付),What time(時間),Where(場所),How many(数),Who(人)など解答につながるワードに○など印をつける癖をつける
- 設問のみをひたすら読み、設問の意図を素早く理解する練習をする
- 選択肢問題(音声内容と一致する答えを選ぶ)は、答えの選択肢となる文章が比較的短めなので各文章の要点を掴みながら先読みする練習を行う
- 穴埋め問題(空欄に単語を記入)は内容全体をぎゅっとまとめた文章で出題されるので、全体的な話の流れが把握できるように設問の鍵となる単語に印をつけ、音声と同時に設問を追う練習をする
②音声についていけない/ 重要なキーワードを聞き逃してしまう
ただでさえ英語を聞くことに慣れていないと、ネイティブの会話の速さについていくだけで精一杯。さらに本番となると一度限りの音声なので焦りからキーワードを聞き逃してしまうというのもよくある失敗です。
【対策法】
リスニング試験において正しく聞き取ることは大切ですが決して一語一句理解する必要はなく、あくまで設問の意図の理解と重要なキーワードさえ拾うことができれば会話の内容も予測できるので、初心者でも中級レベルのスコアを取ることは十分可能です。
対策としては、英語をたくさん聞くことと、重要なキーワードとそうでないものを見極める力をつけること。
- YouTubeや英語ラジオアプリでアメリカ英語とイギリス英語の両方を日常的に聴き、耳を英語に慣らす(慣れてきたら、音声速度を上げて早さにも慣れる)
- TED talkなど短めのスピーチを聞きながら、話全体の流れがわかる重要キーワードをピックアップしてメモする練習を行う
- シャドーイングを行う
- IELTS試験向けの問題集を繰り返し解く(本番と同じ条件の制限時間や一度限りの音声再生で挑戦する)
- 本番での集中力を高めるために、1回1回集中してリスニングを行う
③メモから答えを探すのに時間がかかりすぎる
メモから答えを探すのに時間がかかるのは、IELTS試験でなくてもリスニング試験に慣れていない人に多い初歩的なミスだと言えます。
原因はとてもシンプルで音声に夢中になりすぎて整理しながらメモが取れていない、もしくはメモの取りすぎ、メモの字が汚すぎるか、なので対策はとても簡単です。
【対策法】
対策としては、メモを取る時の自分ルールを作り、普段の学習からそのルールに従いメモを取り慣れておくことです。
- 無理に英語でメモせず状況に合わせてカタカナも使う
- 自分なりの省略形やシンボルを使う(矢印や話ごとの区切り線、and→&、with→w/など)※
- 見返した時に全体の会話の流れがわかるようにメモする
- 設問の答えとなりそうなキーワードは初めから設問の隣にメモする
- 文章でメモせず、ポイントを絞ってなるべく単語でメモする
※省略形やシンボルは自分さえ理解できればいいので基本的になんでもokですが、ネット上で「リスニング メモ 省略」と検索すればたくさん出てくるので、参考にしてみましょう
④スペルミス、単数形と複数形の間違い
IELTS全体に言えますが、スペルミスや単数形と複数形の間違いといったケアレスミスは英語力関係なく誰しもが試験でやりがちなミスです。
【対策法】
対策としては、見直し癖をつけることと、普段からスペルや単数形と複数形の間違いに敏感になっておくことです。
特に簡単な単語ほどミスを見逃しやすかったり、1語のスペルミスより完全に間違っている解答の方に目が向きがちなので注意が必要です。
- 単語を覚えるときは発音とスペルをセットで正しく覚える
- 単数形、複数形の基礎を再確認(不可算名詞 water, rain, riceなど)
- 間違いやすい単数形と複数形の使い分けを理解する(each, all, everyなど)
- 複数形の不規則変化になる単語の知識を増やす(例…teeth→tooth, child→children, man→menなど)
- 試験対策で問題集を解く時は必ず一語一句答え合わせをする
- 本番ではこまめに確認かつ制限時間が来るまで徹底的に見直す
⑤解答形式の間違い
IELTS試験ではIELTS特有の解答形式があるため、事前の試験対策で十分に数をこなして慣れていないと解答形式の勘違いから間違った文字数や、選択肢の数で解答してしまうなどの致命的なミスも起こりがちです。
【対策法】
対策としては一つ。できるだけ多くの問題集を解き、さまざまな解答形式に慣れておくことのみです。
IELTS試験の解答形式の一部はこちら
“Write ONLY ONE WORD” | 単語1つのみ | 例)Country |
“Write NO MORE THAN THREE WORDS” | 単語3つ以内 | 例)Country/ Computer skills/ Chain of command |
“Write NO MORE THAN TWO WORDS AND/OR A NUMBER” | 単語2つ以内/ 数字1つ/ 数字1つ+単語2つ以内 | 例)Country/ Computer skills/ 3/ 3(three) countries/ 10 years ago |
“Choose the correct letter, A, B or C” | A, B, C の中から一つ選ぶ | – |
“Choose your answers from the box and write the correct letter A-E next to questions 1-4” | ボックス内のA〜Eの中から各設問1〜4に合った答えをそれぞれ選ぶ | – |
特に○単語以内と数字の両方の使用が許されているものは、初めのうちは勘違いしやすく間違いやすいので注意しましょう。
【リーディング】やりがちなミスとその対策法
リーディング試験で初心者がやりがちなミスには次のようなものがあります。
- 時間配分の失敗
- 重要な情報を探すのに時間がかかる
- 設問の意図を読み違える
- 文中の語彙(単語やフレーズ)の理解に時間がかかる/ できない
IELTS試験対策用の問題はオンラインで無料で利用できるものもありますが、より多くの問題をこなしたい方には下記の「実践IELTS技能別問題集 リーディング」の活用がおすすめです。
IELTSリーディング問題はアプリでも練習できるので普段の学習のプラスαにおすすめ!無料アプリは以下の記事をご参照ください↓
①時間配分の失敗
まずは試験での代表的なミスとも言える時間配分の失敗です。
IELTSのリーディング試験はパートが大きく3つに分かれており、それぞれ文章の長さや難易度がバラバラで問題形式もさまざまなので時間配分を考えることは重要なポイントの一つとなります。
【対策法】
リーディング試験の制限時間は60分なので1パート約20分使える計算になりますが、各パートの難易度が異なることと最後の見直し時間も考慮すると1パートに20分使えるという考え方は避けた方いいです。
なにより絶対に回避したいことは最後の問題まで辿り着けないことなので各パートの目安を15分くらいと意識しつつ難易度が低く感じるパートは素早く進め、なるべく後半に時間の余裕を持たせるイメージで時間配分するのが効率的な戦略だと言えます。
対策としては、常日頃から問題を解く時には時間を意識し時間管理をすることです。
- 一問に時間をかけすぎない(少し考えて分からなければ飛ばして次に進む)
- 事前に自分にとって時間がかかる問題形式とそうでないもの(得意不得意)を認識しておく
- IELTS試験公式問題集、その他リーディング問題全般は時間を測りながら問題に挑む
②重要な情報を探すのに時間がかかる
直接的なミスではないですが、重要な情報=解答につながるキーワードを探すのに時間がかかってしまうのは制限時間がある試験では圧倒的に損です。
原因は、スキミングとスキャニングのスキル不足と先読みの力不足だということが考えられます。
スキミング…文章全体の大筋を理解するために要点を拾いながらざっと素早く読むこと
スキャニング…必要な特定の情報をスキャンするように素早く探し読むこと
このように共通点としてはどちらも「素早く」ということですが、一言で言えばスキミングは「読む」、スキャニングは「探す」ことなので目的が全く異なります。
【対策法】
主な対策としては、スキミングとスキャニングのスキルを徹底的に鍛えることです。
- 重要なキーワード単語には読みながら印をつける
- たくさん文章を読み、長文に慣れる
- 設問の先読みで解答に関係がありそうな情報を予測する力をつける(スキャニング)
- 時間制限を設定しながら長文を読む(スキミング)
- 全体から要点をピックアップする練習をする(スキミング)
③設問の意図を読み違える
リーディング試験の特徴は、必ず文章の中に答えがあること。なので設問の意図さえ正しく理解できれば独学や初心者でも比較的スコアを取りやすいセクションでもあります。
設問の意図とは「何を聞かれているのか」ということですが、どうしても時間制限がある本番では設問を読むことより、早く本文を読み始めることに気が焦りがちなので、設問の意図を勘違いするミスを犯してしまいやすいです。
設問の意図を読み違えてしまった時点で本文から解答に関係ない情報を拾うことになり、解答時に設問の読み間違いに気付いたとしても、再び本文から情報を探し直すことになるので完全な二度手間になってしまいます。
【対策法】
対策としては、本文を読むことに時間を使うのも大切ですが、同様に設問もしっかり読むということです。
- 本番形式の問題では必ず設問の中でキーワードとなる単語に印をつける
- IELTS試験公式問題集の設問を注意深く読む練習をする
- 具体的に「答えに何を求められているのか」を素早く理解する力をつける
④文中の語彙(単語やフレーズ)の理解に時間がかかる/ できない
英語学習を始めたばかりで十分なボキャブラリーがない初級者によくあるのが、文中に使われている単語やフレーズの理解がスムーズにできないことです。
【対策法】
対策としては、とにかく幅広いフレーズや文法、出来るだけ多くの単語に触れて語彙力を着実に強化していくことです。
- 中高生レベルの基礎単語を徹底的に覚える
- IELTS試験対策向けの単語帳で類義語、反意語など幅広い単語を覚える
英語学習を始めたばかりで中高生レベルの英単語に自信がない方は、まず下記の「英単語ターゲット1900」から始めるとIELTS試験対策レベルの単語もスムーズに暗記しやすいです。(※IELTS試験専用の単語集では基礎単語レベルの単語については詳しい解説が省かれているものが多い)
中高生レベルの基礎単語知識がある場合は、愛用者の多い下記の「実践IELTS英単語3500」が解説も見やすく、スコア別に必要な重要単語がまとめられていて使いやすいのでおすすめです。
私もこちらを使用していましたが、他の単語集は必要ないくらいしっかり頻出単語がまとめられているので、IELTS試験対策用の単語集はこれ一冊のみを徹底的に使い込むだけでかなり単語力が強化できます。
【ライティング】やりがちなミスとその対策法
ライティング試験で初心者がやりがちなミスには次のようなものがあります。
- 構成の乱れ(=論点が分からないエッセイになる)
- 段落ごとの文字数のバランスが悪い
- 同じ単語、フレーズを繰り返し使ってしまう
- 文法ミス(コンマやアポストロフィーの有無や配置の誤り、大文字小文字の誤りなども含む)
- スペルミス
- 文字数の不足、時間切れ
試験対策初心者にとって、ライティングは4技能の中でも何から手をつけるべきか分かりにくいため、できればライティングの基礎が学べる参考書を一冊持っておくと勉強の進め方の参考にもなります。
参考書はたくさんありますがIELTSにはIELTSの採点基準があるため、特にライティングにおいてはまずIELTS試験対策に特化した本がおすすめ。
なかでも旺文社の「実践IELTS技能別問題集ライティング」は試験概要と基本ルールやIELTSのためのライティング基礎がマルッと解説されていて、練習問題もついているのでIELTS試験のためのライティング学習の取っ掛かり本としてもおすすめですよ(*´꒳`*)
①構成の乱れ(=論点が分からないエッセイになる)
筋の通ったエッセイを書くために欠かせない構成力ですが、初心者がやりがちなのがこの構成の乱れです。
私自身も英語初心者からIELTS試験の学習を始めた一人なので、ライティングでかなりつまづいたことを覚えていますが、文章を書くことよりこの構成を組むことに慣れる方が大変でした。
構成の乱れはスコアへの影響以前に論点がずれやすく、書いている本人ですら着地点が分からなくなって書いては消してを繰り返すことにもなりやすいため、必ず構成を考える時間をきっちり確保した上で書き始めましょう。
【対策法】
対策としては、序論(イントロ)、本論(1-2ボディ)、結論というエッセイの構成の基本を理解しておくことと、課題は自分の意見を述べるタイプや述べないタイプなどさまざまなため、数をこなしてどんな課題タイプにでも対応できるように準備しておくことです。
- エッセイのサンプルを例に構成の基本を身につける
- 課題のパターンごとの構成のテンプレートに沿って書く練習をする※
- IELTS公式問題集で幅広い課題に挑戦する
※構成のテンプレート例(意見展開型: 自分の意見を述べるタイプ)
構成 | 内容 |
導入(イントロ) | ①トピックの言い換え ②自分の主張/意見とその理由(最低でも2つ) |
本論 | ③一つ目の理由に対する説明/論拠 ④二つ目の理由に対する説明/論拠 |
結論 | ⑤主張/意見のパラフレーズ ⑥端的な要約 ⑦意見や提言(絶対ではないがあればなお良し) |
こちらはテンプレートの一例でしかないので必ずしもこの形でというわけではありませんが、タイプごとに構成のテンプレートをざっくりとでも決めておくと、構成という仕組みに慣れるので構成が乱れにくくなり文章のまとまりも自然と良くなります。
②パラグラフごとのボリュームバランスが悪い
ライティング試験はアカデミックとジェネラルでタスクが以下のように異なります。
【アカデミック】
タスク1: グラフや図表を見てレポートを書く
タスク2: 学術的なトピックに対しての賛否や利点と欠点についてエッセイを書く
【ジェネラル】
タスク1: 与えられた状況にあった手紙やメールを書く
タスク2: 日常生活や仕事に関するトピックに対しての賛否や利点と欠点についてエッセイを書く
先述したように、構成の基本は序論(イントロ)、本論(1-2ボディ)、結論ですが、極端に序論や結論が1文のみといった文字数の偏りは見た目にもバランスが悪いだけでなくエッセイとしての評価もあまり良くありません。
エッセイにおいては本論がメインと言える部分なので、本論にボリュームを持たせるのは当然ですが、書き出しである序論と、締めの結論が極端に短かったり内容がなさすぎると論点がぼんやりしたエッセイになります。
【対策法】
対策としては、一番初めに序論と結論を固めてから書き始めることです。
- 序論、本論、結論それぞれの役割をしっかり理解する
- サンプルのエッセイを見て序論と結論の書き方を参考にする
- 序論と結論で使える単語やフレーズの知識を増やす※
※語彙のレパートリーを増やすことで短すぎる文章をちょうど良い長さに調節できたり、シンプルすぎる文章に肉付けして複雑さや文字数などの調節もしやすくなります。
③同じ単語、フレーズを繰り返し使ってしまう
自分で一から文章を書き起こすライティング試験では、英語の知識の差が顕著に文章に現れます。
そのため知識の量が少ないと、同じ単語やフレーズを繰り返し使ってしまうことになり無意識に似たような文章になってしまうというミスに陥りやすいです。
ライティングの採点基準には「語彙力」も含まれているため、同じものばかり使い回すことは間違いなくスコアを下げる要因になり、スコアを取るためには幅広い語彙を正確に使いこなす必要があります。
【対策法】
対策としては、単語を覚えるときに同義語、類義語も同時に覚えることと、それらを丸暗記するのではなく文章の中で使えるようにしておくことです。
- 難しい単語をたくさん暗記するより、簡単な単語の同義語や類義語を優先して覚える
- 単語帳は例文がついているものを使用して使い方までセットで覚える
- コロケーションについて学ぶ※
※コロケーションとは…いくつかの単語を組み合わせて一つの意味が成り立つフレーズ
例)hand over(手渡す), give a call(電話する), runny nose(鼻水が出る), do laundry(洗濯をする), keep in touch(連絡をとる), budget cut(予算削減)など「動詞+名詞」「形容詞+名詞」「名詞+名詞」「動詞+前置詞」と幅広い組み合わせのコロケーションが存在します。
【コロケーションが調べられるおすすめサイト】…LONGMAN, Thesaurus.com, Just The Word
先ほど紹介した旺文社の「IELTS技能別問題集」は一冊目におすすめですが、ライティング学習経験者やさらにステップアップしたい方には下記の「IELTSライティング 徹底攻略」がより詳しく攻略法が分析されていて内容が濃いのでおすすめです。
IELTS試験対策用の単語暗記には下記の「実践IELTS英単語3500」が類義語や同義語、例文がわかりやすくおすすめ。さらにスコア別に単語がまとめられているので目標スコアのために優先的に暗記すべき単語が一目でわかるのも勉強しやすいです。
④文法ミス(コンマやアポストロフィーの有無や配置の誤り、大文字小文字の誤りも含む)とスペルミス
全体を通して代表的なミスであるスペルミスと同様に、ライティングでは文法ミスもよくあるミスです。
リスニングやリーディングは、文章を丸々記入する解答方法ではないためコンマの位置やアポストロフィーの有無でミスすることはあまりないですが、文章がそのまま解答となるライティングではこういった文法ミスが非常に起こりやすいです。
当然ですが、コンマやアポストロフィーの付け忘れや大文字小文字の誤りなどは減点の対象となります。
【対策法】
対策としては、常に文法の細かい部分まで意識して学習することと、細かな見直しが大切です。
- 文法を学ぶときは型だけ覚えるのではなく、正しい使い方も一緒に学ぶ
- コンマやアポストロフィー、大文字小文字の使い方を再確認する
- 練習問題ではスペルミスや文法ミスがないか細かく答え合わせをする
- 全文まとめて見直すのではなく、1〜2文書いては見直す癖をつける
⑤文字数の不足、時間切れ
ライティング試験ならではのミスが文字数の不足です。
指定の文字数に達していないだけでスコアが0.5〜1.0は下がるので要注意。ただ文字数が多いからといって加点はなく、逆に多すぎると間違いを犯すリスクも高まるので程よい文字数に収めましょう
知識不足による単語の間違いや文法の間違いは実力不足なので仕方ないですが、文字数に関しては文章を足したり、出来上がった文章に単語を付け加えたりしてある程度は調節可能なので文字数不足だけは絶対に避けたいミスです。
そしてもう一つはライティング試験に限ったことではないですが、時間が足りなくなるミスです。
タスクごとにかける時間はあくまで目安ですが、タスク1が文字数150文字以上に対してタスク2は文字数が250文字以上と多くトピック内容も若干複雑になるため、タスク2の方が時間を要すると考えておいた方がいいです。
【対策法】
対策としては、文字数と時間の感覚をしっかり掴んでおくことです。
- 練習時から1行に書く文字数をだいたい決めておき、たまにカウントして数の感覚を掴んでおく
- トピックでエッセイ練習をする時は必ず時間を測る
- IELTS試験公式問題集の課題を行う時に、タスク1から解いたりタスク2から解いたりして時間効率良くライティングする自分なりの戦略を探る※
※必ずしもタスク1から解く必要はなく、時間のかかるタスク2から手をつける方が時間的にも気持ち的にも余裕が出やすいと感じる人もいるので自分に合った方法を練習時から探っておくことはおすすめです。
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【スピーキング】やりがちなミスとその対策法
スピーキング試験で初心者がやりがちなミスには次のようなものがあります。
- 緊張によるパフォーマンスの低下
- 質問が一度で聞き取れない
- 質問に対する答えが曖昧
- 一文を話す間に何度も止まる/ 考えている間の沈黙が長すぎる
- 語彙や文法ミス
スピーキング試験対策で何から初めて良いか分からない方は、下記の「実践IELTS問題集 スピーキング」がIELTSのスピーキング試験においての基本情報の解説がされているため取っ掛かり本としておすすめです。
①緊張によるパフォーマンスの低下
スピーキング試験で初心者がやりがちなミスが緊張がほぐれず、練習でできていたパフォーマンスを出しきれないことです。
IELTS試験も含め既に英語資格でのスピーキング試験の経験者であれば、試験の空気感もだいたい予測できるので緊張に備えた心構えもしやすいですが、初めての場合はやはり経験者に比べ空気感に飲まれやすいです。
緊張するとどうしても失敗を恐れ、話す声が小さくなり試験官に聞き返されたり、簡単な英語すら口から出てこなかったりと実力が思うように発揮できないことも珍しくありません。
【対策法】
対策としては、英語を話すことに自信をつけることです。
- 練習相手を見つけたり、オンライン英会話を活用して試験形式に沿った練習をする
- 解答の構造(導入→主張→具体例→結論)を意識しながら話す練習をする
- 独り言でもいいので日常的に英語を話す機会を増やす
- 試験の本番直前には深呼吸をして気持ちをリラックスさせる
②質問が聞き取れないもしくは聞き取りに時間がかかる
スピーキング試験ではスピーキング力だけでなく質問を正しく聞き取るリスニング力も必要です。
そのためリスニング力が不足していると聞き取りに時間がかかるだけでなく、最悪の場合は質問の勘違いから解答として成り立たないことを話してしまうと減点対象となるので注意が必要です。
試験官の質問が聞き取れない場合、聞き返すこと自体は問題ないので”Sorry?”や”Could you say that again?”などと遠慮なく聞き返しましょう。(※ただし採点基準である「繰り返しの表現」に反しないために聞き返すためのフレーズもいくつか準備しておく必要がある)
またどうしても分からない場合は、はっきりと「分からない」と伝えることで簡単な文章で言い換えてもらえたり質問を変えてもらえたりもするので、絶対に「分かったふり」をして会話を進めるのだけは避けましょう。
【対策法】
基本の対策としては、リスニング試験対策と同様にリスニング力を鍛えることのみです。
- リスニングとスピーキングはセットで学習を行う
- YouTubeや無料アプリを活用して英語をたくさん聞く
- シャドーイングを行う
- 本番で聞き取れない時は遠慮なく聞き返し、分からなければ「分からない」と伝える
- 聞き返す時や「分からない」と伝える時のフレーズをいくつか用意しておく
③質問に対する答えが曖昧
質問を理解できるリスニング力もあり、最低限言いたいことを英語で伝えることができる人でもやりがちなミスが、質問に対する答えが曖昧になってしまうことです。
こちらの原因の一つが、そもそもその質問に対する答えがはっきり定まっていないということが考えられます。
ちなみに私自身もネイティブの人との会話で、そもそも日本語でされても解答に迷うような質問をされた時に単なる英語力の問題ではなく知識不足や考え方の浅さ、想像力の無さを感じたりすることが多々あります。
スピーキング試験の採点基準である「流暢さと一貫性」を考えた時に、これといった意見がないとどうしても言葉が詰まったり内容の浅い短い解答になりがちで流暢さに欠けるため、日頃から幅広いトピックに興味を持って考えてみることが大切だと言えます。
【対策法】
対策としては、どんな質問にもしっかりと自分の意見が持てるように幅広いトピックで練習しておくことです。
- 日常的なトピックにおいて具体的な例や経験を考えておく
- IELTS試験公式問題集やオンライン問題のトピックで、自分の意見を突き詰めて考えてみる
- トピックごとの他の人の意見や考え方を参考にする※
※スピーキング試験での質問には自分の本当の意見で答えられるのがベストですが、質問に対する正解不正解はないため、トピックに対する意見そのものが思いつかない場合は一般論や他の人の考えを取り入れておくことも方法の一つです。
④一文を話す間に何度も止まる/ 考えている間の沈黙が長すぎる
続いてのやりがちなミスは、会話の途中で何度も止まってしまったり、質問されてから答えるまでの間が空きすぎることです。
あまりにも文章の合間で止まることが多いと言いたいことがストレートに伝わりにくいので、話すスピードではなくゆっくりでも文章自体がぶちぶちと途切れすぎないように話すことを意識しましょう。
また質問を理解して答えを整理するまでの時間が長すぎて、何も話さない沈黙が長すぎるのも印象としてもあまり良くないことに加え、時間を無駄に使ってしまうことになります。
【対策法】
対策としては、話すことに慣れることと、間の埋め方(フィラー)を学ぶことです。
- 音読練習をする
- YouTubeや英語ラジオなどの1:1の会話を聞き、テンポ感や間の埋め方を学ぶ
- フィラー(つなぎ言葉)について学び、いくつかレパートリーを準備しておく※
- オンライン英会話を活用して人と会話することに慣れる
※フィラー(つなぎ言葉)とは…会話の間に使える「うーん」「少し考えるね」といったニュアンスの言葉のことで、フィラーを使うことで沈黙を無くし会話がよりスムーズに聞こえるようになる(同じものを繰り返し使うのは×)
短い言葉でもフィラーがあるとないとでは会話の印象も違ってくるので、レパートリーはあればあるだけいいですが最低でも10個くらいは用意しておくといざという時に便利ですよ。
例)“Let me see./ Let me think.”(ちょっと考えさせて)
“Well…”(うーん…)
“That’s an interesting question.”(興味深い質問ですね)
“This is something I’ve never thought about.”(これは今までに考えたことがないですね)
“I mean〜”(私が言いたかったことは〜)
“To be honest, “(正直なところ、)
スピーキング学習にはオンライン英会話の活用が効果的です。
バンドスコア中級レベルである5.0〜6.0あたりを目標にするのであれば、IELTS試験対策専門のオンライン英会話でなくても総合的なオンライン英会話で基礎的なスピーキングを強化することは十分可能です。
最近では手頃な価格で始められるオンライン英会話も豊富にあり、無料体験があるところがほとんどなので気になる方は検討してみてはいかがでしょうか(*´꒳`*)
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⑤語彙や文法ミス
スピーキング試験に限ったことではないですが、語彙の使い方や文法の間違いは初心者でなくてもやりがちなミスの一つです。日常英会話レベルは話せる人ほど、難易度の高い単語や文法を使おうとしてしまう傾向があるためむしろ初心者よりミスが増えやすいとも言えます。
特に品詞(名詞、動詞、形容詞、副詞など)の間違いや、三人称単数での”s”のつけ忘れは非常に多く、ネイティブでも無意識で間違うようなミスでも試験官には拾われてしまうので基礎こそしっかり頭に叩き込んでおく必要があります。
【対策法】
対策としては、初歩的なミスをしないための基礎を固め、正しい文法で話す力をつけておくことと、使い慣れていない難しい文法や単語を無理に使わないことです。(自分の知識レベルに合わせたスピーキング力を磨く)
- 文法は難易度の高いものではなく、確実に使いこなせる初中級レベルを中心に増やしておく
- 単語は数ではなく、使い方まで一連で分かる単語を増やすイメージで暗記する
まとめ
さて今回は、IELTS試験で初心者がやりがちなミスと対策についてでしたがいかがだったでしょうか?
「試験慣れ」という言葉がありますが、本番で力を発揮できるように実力をつけておくのは大前提ですが、IELTS試験にはIELTS試験の問題形式や解答形式があるため、それらに慣れておくことがスコアアップの鍵となることは間違いありません。
- リスニング最多ミスは「聞き逃し」→たくさん英語を聞き、要点を捉える練習を徹底する
- リーディング最多ミスは「スキミング、スキャニング力の不足」→速読の力を鍛える
- ライティング最多ミスは「構成の乱れとケアレスミス」→構成を学んでからエッセイ練習をする
- スピーキング最多ミスは「スムーズに具体的な答えが言えない」→日頃から幅広いトピックで練習
やはり正解がないライティングとスピーキングは初心者でなくてもつまづきやすいと言われるセクションです。
そのため初めてIELTS試験を受けるのに無理に複雑な文章や難しい単語を使って間違えてしまうと、本来なら取れるスコアを無駄に落としてしまうことになりかねないので、初挑戦の方はなにより基礎を固めてから徐々にステップアップしていきましょう。
今回挙げたよくあるミスの多くが少しの意識で最小限に抑えたり改善できるものがほとんどなので、ぜひ試験対策の際には参考にしてもらえればと思います(*´꒳`*)
それでは目標バンドスコアを目指して試験対策を頑張りましょうー!
最後まで読んでいただき有難うございました。
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